無在庫販売について
巷でも良く見聞きする無在庫販売。
今回は当ブログの大テーマでもある無在庫販売についてお伝えします。
一口で「無在庫販売」と言っても実は色々あります。
無在庫販売を紹介しているブログなどでもあまり突っ込んで書いてないことが多いので、そのあたりもなるべく砕いて解説していきます。
oiraも小売のプロの端くれです。
この章は、いくらoiraにとって初めての無在庫販売とはいえ、他のブログでは書かれていないことなども含めて少し詳しく書いていきます。
ちょっと堅めで長い内容になるかもですが、ほかでは読めないないようなものも惜しみなく書きますので「無在庫販売」に興味のある方は是非ご覧ください。
無在庫販売とは?
無在庫販売とは、その名の通り、実際に商品を在庫として持たずに販売する手法のことを指します。
つまり、自分で商品を仕入れる必要がなく、商品の在庫や資金に悩むことなく、ネット上で商品を販売することができるのです。
低い資金リスク
この方法の最大の魅力は何と言っても、初期投資や在庫リスクの低さにあります。
通常の物販では、商品を仕入れるためにそれなりの資金が必要です。
商品が売れず在庫が増えた場合のリスクはビジネスそのものの存続にも関わってきます。
しかし無在庫販売なら、商品が実際に売れるまで仕入れる必要がないため、資金を有効活用できるわけです。
物販を行う上で、これほど低い資金リスクでできるものは他にはないでしょう。
低いコストリスク
そして、、物理的な在庫を持たない分、スペースを確保したり、倉庫管理をする必要性もなくなります。
これによって、とても効率的なビジネス運営が可能となります。(売れればの話ですが‥)
物販を行う上では前項の資金に加え、商品をストックする物理的コストも通常は発生し、それが重荷になることも少なくありません。
無在庫販売の場合、スペース確保やそれに携わる管理、人件費などのコストが原則かからないのも大きな特徴です。
無在庫販売まとめ
まとめると、無在庫販売は少ないリスクでビジネスを始めたい人、中でもネット販売に興味がある人にとって、魅力的な選択肢と言えます。
但し、消費者庁などでも注意喚起されている通り、誰もが簡単に成功するビジネスではありません。
また、コンサルや情報商材で鴨にされるケースも後を絶ちません。
リスクが少なく、手軽に始められるビジネスモデルだけに、当事者の手腕やセンスが求められるビジネスでもあります。
無在庫販売の種類
無在庫販売と一概に言いますが、下記の通り様々なものがあります。
・倫理的に問題のある無在庫販売(これを読んでる殆どの方がイメージしているものがこれかと思います)
・ドロップシッピング
・取引先(ベンダー)からの取り寄せ商品
・受注生産品
・クラウドファンディング
・デジタル商品販売
・アフィリエイト
・SNS販売
・サブスクリプションサービス
などなどです。
広義の解釈も含めてとなりますが、なぜかこんな一般的なことの説明すらないブログが多いですね。
読者に興味がないとの判断なのか、ただ知らないだけかはわかりませんが‥
では、順を追って説明します。(最上位の「無在庫販売」はメイン項目なので最後に回します)
ドロップシッピング
これは時代とともに解釈が変わってきたのか、他の方の解説が間違っているのか分かりませんが、oiraの認識とズレた説明をしているブログが多いですね。
本来ドロップシッピングはメーカーや卸業者(以下,ベンダー)などが提供した商材を自ショップ(自社サイトや出店先モールなど)で販売します。
それらベンダーとは契約締結し、取引が可能な状態であるのが前提です。
そして、その中の商品が売れた場合、その『購入者情報』を第三者(購入者から見た)であるベンダーに渡し、そのベンダーから購入者へ直接商品を送ってもらい、一取引完了となります。
これを、契約もなく了解も得ていないネットショップなどから購入者に直接送ってもらう行為は本来ドロップシッピングとは言いません。
寧ろそれこそが当ブログでメインで扱っていく「倫理的に問題のある無在庫販売」に該当するわけです(^^;
取引先(ベンダー)からの取り寄せ商品
これはこのままですね。
ベンダーとはメーカーや卸業者のことを指します。
例えば回転率の悪い商品や高額な商品の場合、簡単に仕入れるわけには行きません。
そのような商品は、「お取り寄せ品」として、自ショップで掲載し、売れた時点でベンダーへ発注します。その分の納期も当然見なければなりません。
ベンダーから直送してもらうケースと自店に送ってもらい改めて購入者に発送するケースがあります。
この前者(ベンダーから直送)をドロップシッピングと呼んでいる人もいますが、これも本来ドロップシッピングではありません。
普通に取り寄せ品と言うだけの扱いです。
またこの場合の、ベンダー直送には注意が必要です。
なぜなら、購入者情報を受注した自ショップ以外の第三者に流すわけです。
この行為を禁止しているプラットフォームもたくさん存在していますので、利用する場合は各プラットフォームの規約をしっかりチェックしましょう。
個人情報の取扱としてもグレーな部分になり得るので、そのあたりも注意が必要です。
受注生産品
これもほぼ言葉通りですね。
受注生産品の場合は、一般的にはOEMを行っているケースで多いと思います。
それ以外の場合はメーカーと直接契約してる場合などですね。
クラウドファンディング
ここ数年とても流行っている方法です。
言ってみれば、アイデア商品を提案してそのコンセプトや商品力に賛同してくれる人を集って商品化すると言うことになります。
最近では、無在庫低資金ビジネスとして色々なところで目にする手法です。リスクは少なそうですが、トラブルも多そうなのでoira的にはあまり考えたことがありません。
その他
以下簡略に
・デジタル商品販売-イラストや写真、最近ではNFTなど
・アフィリエイト-自サイトに広告を貼って商品を紹介し手数料を受け取る。当ブログでも一部利用してます。
・SNS販売-SNSを利用した商品紹介(主に宣伝料)、特にインフルエンサー
・サブスクリプションサービス-月々定額課金でサービスや商品を提供
これらは、タイトル通りほぼイメージできるかと思います。
さて本丸の、無在庫販売
ここで説明する無在庫販売は、上記までで説明した広義での「無在庫販売」ではなく、当ブログでこれから挑戦する(^^ゞ「倫理的に問題のある無在庫販売」💦💦のこととなります。
ここを訪れた殆どのみなさんが探していた内容だと思います。
方法論として、世界中のネットショップにある商品情報を集め、その中からチョイスして自ショップで掲載し転売する方法です。(言っていて、ちょ~後ろめたいんスけど💦💦💦)
今後当ブログで言う「無在庫販売」は全てこの項のものを指していきます。
何が倫理的問題であるのか箇条書きにします
・購入先から直送する(→個人情報を勝手に流用)
・商品がないのにあるように見せる(→詐欺的手法)
・購入先に無断で転売のため、トラブルになるケースが多い
・多くのプラットフォームでは無在庫販売禁止(でも出店してる)
特に気になるのはこの辺りですね‥
違法とまで行かなくても、規約などには違反しているケースが殆どです。
上記内容では大手モールやフリマ、オークションの殆どで原則NGになります。
それでも出品してる人が多いというのが倫理的な問題点ですね。(まあ、今回oiraはそれをやろうとしているわけです(^^ゞ)
この無在庫販売の中でも更に何パターンかに分かれます。
流通
・国内完結型
・輸出:日本→海外
・輸入:海外→日本
物流
・購入先→購入者(直送)
・購入先→自ショップ→購入者
基本的に自ショップ以外から購入者への直送はグレーすぎて推奨できません。間違いなくトラブルも増えます。
なのでoiraもそれはやりません。
また国内完結の場合、ほぼ必ず購入先に嫌な思いをさせることになります。
端的に言えばoiraの本業のショップで無在庫販売者が購入しても売りません!
気が付かず売ってしまった場合はしばらく鬱々とします(>_<)
その理由は、無在庫転売に利用された後味の悪さと、それ以上にトラブルになるケースが多く販売後1週間位はヤキモキしないといけないからです。
(実際高い確率でトラブルが現実となるわけです(T_T))
これらによるトラブルについては後述します。
無在庫販売は違法なの?
世間からあまり良い印象のない無在庫販売ですが、そもそも違法なのでしょうか?
結論から言うと、無在庫販売自体は違法ではありません。
違法になるケースは、無在庫販売だからと言うよりも通常の犯罪と同じですね。
無在庫絡みで違法になる例をいくつか上げると
・許認可がないのに該当品を販売
・法律で禁止されている商品の販売
・虚偽表示
・譲渡、転売が禁止されている品の販売
などが該当します。
他にも画像盗用や商品未発送などありますが、このあたりはケースバイケースにもなるので、違法の可能性があるものと考えてください。
基本的に悪意を持って故意に行わない限り通常は該当しないかと思います。
ご覧の通り、「無在庫」だからと言うわけではなく、普通に有在庫の販売でも全て違法になりますね。
それよりも問題になるのは倫理的な問題です。
無在庫販売の倫理的問題って?
無在庫販売を紹介している一般のサイトでは、結局は無在庫販売を推奨したり、そこからコンサルやツール・商材販売などに引き込みたいためにoiraのような倫理的問題点に触れたサイトを残念ながら見たことがありません(>_<)
既に先程も述べましたがもう一度問題点を記載します
倫理的な問題点
①購入先から直送する(個人情報を勝手に流用)
②商品がないのにあるように見せる(詐欺的手法)
③購入先に無断で転売のため、トラブルになるケースが多い
④多くのプラットフォームでは無在庫販売を禁止している(でも出店してる)
上記2つ(①②)は購入者に対する姿勢です。
自社や契約先から発送してるように見せかけたり、ないものをあるように見せかけるなど。
ただ、②の「商品がないのに‥」というのは、無在庫販売を行う以上は避けられないものではありますね(^^;
③は↑で先述した通り、oira自身も被害者です。
例えば「ショップoira」の場合、無在庫販売での購入者が全く知らないところでショップoiraを利用されて商品を直送させられるケース。
例
1,購入者
↓
2,無在庫店に注文
↓
3,無在庫店が「ショップoira」に注文
↓
4,「ショップ」oira注文情報に基づき購入者へ発送
と言う流れですね。
ここでのトラブルの代表格は、1の購入者が何らかの理由で2の購入先(無在庫販売者)に返品希望のケースです。
その時点では2の無在庫販売者は商品が手元にないので返品の理由も明確に説明できず、とにかく返品受けないとモール側にクレーム入れるとか、非常識なのが多すぎです。
それと、1の購入者から、「"ショップoira"では購入したことないんだけど?」とか「購入額と納品書の金額がぜんぜん違う」などと納品書や荷物の送り状をみて直接連絡が来るケース。
他に当日の運送会社集荷後や定休日の注文にも関わらず、2の無在庫店からとにかく大至急欲しいからすぐ送れ、などなど。
このようなことを何度も経験してるショップは、みなさんうんざりしていることと思います。
ただ中には、「売れるんだから誰が相手でも構わない」という販売者も少なくないので全てのショップがoiraと同じ認識ではないようです。
自ショップの商品さえ売れれば倫理観はどうでも良いというのもoiraとしては微妙な気持ちですね。
また、無在庫販売者はリスクも少なく、ツールなどを使った自動化を行っているため、売り方や値付けなども市場無視で何も考えていないので、商品によっては市場崩壊にも繋がりかねない状況です。
全ショップが無在庫販売者と対峙したら、きっと国内での無在庫市場は激減すると思うのですが‥
モール側が対策しない以上は難しいかなあ
そして④は、無在庫販売者だけの問題ではなく、グレーゾーン(モール的にはアウト!)である無在庫販売者をモール側や一般販売者の多くが黙認している以上この状態は変わらないし、それ以上に商売そのものの倫理観も崩されていくことになってしまいます。
規約違反である無在庫販売はモール(プラットフォーム)側にはしっかり管理してもらいたいところです。
まあ、そう言うところにいい加減呆れてきたので、oira自身がその無在庫をやっちゃえ~、ってことなんですけどね(^^ゞ
問題あるのになぜ無在庫販売?
そんな状況の無在庫販売をなぜやろうと思ったのか?
先の通り一番は、無在庫販売者を野放しにしている各プラットフォームへの怒りですね❗
何度進言しても、ピンポイントでショップ名指ししてもモール側はなんの対応をしません。
oira自身トラブルに巻き込まれて、それを無在庫出店のモール側に説明してもな~んにも変わりません┐(´д`)┌
完全に規約違反なのに‥
それとoira的に意外だったのは、販売者の中には「無在庫歓迎」と言う人がそれなりにいることです。
正直商売人としてはショックでした。
売れればなんでも良いって。
武器商人とかの考え方と何ら変わらない気がする_| ̄|○
そりゃ、売れるに越したことはないですよね。
それでも、それなりの価値観や倫理観てものがoiraにはあります。
それを無視してまで売りたいとは思いませんね。
そう言うところから一つ一つ大事なものが崩れて行くものだと思ってます。
まあそんな訳で、あまりにも悔しいのとアホらしいのとで、どうせそんな世の中ならoiraもやっちゃえ!てなわけです。
その代わり、oira的なやり方でやりますよ、っと^^
倫理観は一旦置いておくとして、これだけ多くの無在庫販売者がいて、実際に売れているのか利益が出ているのか、そう言う点での興味があったのも事実なので。
無在庫販売の注意点
注意点
先の違法性や倫理的な問題点とは別に、無在庫販売を運営していく上で注意点もあります。
・手動では厳しい
・ツール導入必須
・ツール代が掛かる。どのツールが良いか分からない
・売れたのに、仕入れ予定のショップで売り切れまたは価格上昇で仕入れできない
・無在庫販売者同士の競争が激しい
・返品リスクがある
・アカウント停止のリスク(そもそも規約違反)
この中で一番大きな注意点(リスク)はアカウントの停止です。
ツールの導入や競争などは、自身の頑張りで大抵はなんとかなりそうですがそれなりの経験値は必要になってくると思います。
アカウント停止にならないために
それでは最大リスクの、アカウント停止についての説明です。
oiraも全てのモールを利用しているわけではないので、一部大手モールを中心にして説明します。
リスク度が高まる要素を端的に言うと、購入者からの評価が悪くなる、というのが最大要素になります。。
もう一つはモールからの確認事項を無視(忘れた)した場合ですね。
購入者評価について
ここでは購入者からの評価についていくつか解説をします。
どのモールでも購入者によるショップ評価があります。オークションやフリマでもありますね。
ヤフオクなどでもそうですが、5段階中の評価で「普通」だから「3」と評価する人がいます。
でもおそらく全てのプラットフォームで「3」と言う評価は「良い」評価を下げる要素にしかなりません。
購入者に悪意がなくてもです。
そして、自ショップの購入の際に、購入者が嫌な思い、納得できない経験をすると1か2を付けることになります。
しかも、普通や良い評価は意外と付けませんが、低評価の場合は行動に移す割合がとても高くなります。
そのためにも低評価を受けない運営が大切になってきます。
無在庫販売で一番注意するのは、「売れたけど、商品がない(仕入れられない)」ことです。
購入者にとっては折角注文して楽しみにしているのに、商品が届かないわけです。
出品されていたから購入したのに納得もできません。購入するのにもそれなりの覚悟や決断があります。
当然低評価になってしまいます。
中には送料が通常より高くクレーム→アカウント停止となることもあります。
またモールによっては欠品によるキャンセル率が高いとアカウント停止に直結するリスクが一挙に跳ね上がります。
返品対応や出荷期日などもそうですが、購入者による評価を下げないようにすることがアカウントを守る一番の肝になってきます。
oiraの無在庫販売実践
さあ、これからはoira自身が件(くだん)の無在庫販売に挑戦します。
物販歴が長い分、多少頭でっかちなところもあり理屈だけは理解しています。
それでも、想像通り物事は簡単に運ぶものではありません。
どんな結果が待ち受けているのか、果たして利益は出るのか、アカウントは維持できるのかなど、oiraはハラハラしながら、みなさんはそれを見ながら楽しんでください^^